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私という主観の考察。4(私は私を嫁にする)

溜まった分二つ記事を書こうと思います。
前回の続きをどうぞ。



 記憶が統合されていた。昨日の二人分の記憶が一つになり、私に対する彼女の思いと彼女に対する私の思いが混ざっていった。私の感じた嫌悪感と彼女の感じた羨望感が一つにまとまり、よく分からないモヤモヤした物になる。
「寝ると記憶が一緒になるのね。」
朝の眠気を覚まそうと、ボそっと呟く。
 隣を見ると体を丸めて寝ている体が在った。空気を吸い小さく寝息を立てている。布団の外に出していた、手が冷えてしまい布団の中に戻す。布団で丸まっている彼女の温まった手を握りつつ自分の手を温める。指に指を重ね彼女の人差し指を親指で撫でる。
 逆の手で手のひらから、銀飾のナイフを取出し刃の鏡面に光を反射させる。布団から手を取出し、人差し指にナイフの刃を当て指を刃に向けて動かす。しかし、指とナイフの間に青の次元の裂け目みたいのができていて、指自体は切れていないようだった。
「あれ、おはよう」
と隣から声が聞こえて
「あ、うん」
と言って返事をし、ナイフを手のひらに戻す。
「おはよ」
と、指を伸ばしパーにして見せる。
 指で目を擦り、手で隠しつつ欠伸をする。彼女の顔を見る。
「朝だね」
「朝だね」
彼女はオウム返しに答えて同じような表情をした。


「なんで、遅れるかな、もうちょっと、はやく」
「なっ、ちょっと時間が掛かった、だけじゃん」
「待ってたら、こっちまで、洒落になんないから」
「んなこと、いっても、はあはあ、あんただって」
「なし、それは、なし、なしなのー」
風を浴びつつ、足を全力で動かす。


「あれ」
「あれ」
学校の正門にたどり着くと、登校する人の纏まりは無く休日のような静けさだった。構内では部活をする人の声が小さく響き、正門にたどり着いた私たちは戸惑いを感じていた。
「なんで、休日みたいな感じなの」
「さあね、時計を見てみよう。」
私は時計を確認し日付を見てみると
「えーと、時間が一日すすんでいる」
時計の日付は十一月三日、私の記憶では今日は十一月二日なので一日時間が進んでいる。
 私にとっての昨日は木曜なので今日は金曜のはずなのだが、私の昨日の記憶がごっそり抜けおちているからなのか、もしくは私の体が一日先にタイムスリップしたからなのか、ともかく一日時間が進み今日は十一月三日土曜日で学校は休みだった。
「まちがえちったかなー」
今日が休日なのに納得がいかず、正門の前で立ち尽くしていた。
「帰る?」
と隣から、もう一人の私が聞いてきた。
 戻るというジェスチャーを手の先でしながら、納得いかないという顔と私に尋ねている顔が混じった顔をしていた。
「そうだね」


家に帰り何をしようという話になり、ⅤRボックスに行こうという事になった。
 商店街を歩き人ごみに紛れてはぐれないように、彼女の指を握っていた。ⅤRボックスとは仮想現実(ⅤR)を脳波に変えて脳に直接伝える機械を、20台ほど用意している、マンガ喫茶みたいなところなのだ。それぞれの台は個室に一つか二つあるので部屋の感じはカラオケに似ている。ⅤRにログインしているときは意識がなく無防備なので、個室なのは安心できる所なのだ。ⅤRの機械自体はリラックスチェアみたいなもので、3Dグラフィックを脳が理解できる情報に変換して脳の視覚野にピンポイントで送り込む、また運動野の情報を読み込んでコントローラー代わりにする。ⅤRのアバターの触覚も脳の感覚野に送られる。まあ、現実に近い感覚でファンタジーの世界を遊べるという事になる。一階はなぜかランジェリーショップなので、あまり視線を合わせないように少し傷んだ階段を上る。
 カウンターの店員さんに「二人部屋空いてますか?」と聞いてみた。店員さんは、
「運が良かったですねー、一人部屋は全部満室なんですが、二人部屋ならいくつか空いてますよ、どこにしますか?」
カウンターに置かれた部屋の間取りが書かれた、メニューを確認して部屋を指定する。
「100C1の部屋で」
「はい、了解しました、何時間遊ばれますか?」
「はい、まず二時間使います。」
「C1席で二時間ですね、これが部屋に入るときに必要なカードキーです。」
カードを二枚渡されたので、もう一人の私にそのうちの一枚を渡す。
「私、ドリンクバーによってくるから、先に入っておいて。」
と私が彼女に言った。
「うん、分かった、じゃ先に部屋へいってるね。」
とやり取りしてからカードキーをポケットに入れてコーラを注ぎに行った。


コーラをグラスに入れてトレイに置いてC1の部屋の前に来た。カードをドアに当てロックを解除して体でドアを押して中に入る。
「いらっしゃーい」
抑揚のない声で歓迎の言葉をかけられた。
「コーラ持ってきたよ、飲む?」
「飲む、飲む。」
少しグラスに口を付けてから、バーチァルリアリティーに入るためのチェアをアルコールティッシュで掃除してから座り、右横の薄いディスプレイの角度を操作して、ログインするゲームを選択する[ログインしますか?]との問いにEnterを押す。
 意識を落ち着かせ、脳に直接入力される情報をいやな感覚として感じながら、落ち着き無心に徹する。
 ゲームはプレイヤーの情報を脳の部分に直接記録するので、セーブデータを持ち歩く必要はない、プレイヤーの識別も個人個人で違う、脳紋というものを使って識別するので、ログイン情報をいちいち覚えておくこともない。
 強烈な眠気に襲われ意識を手放す。


続く
この小説の著作権は作者の物なので、勝手にコピーとかしないでね。リンクはどんどんしてください。
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